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重症先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児治療の国際ランダム化比較試験(TOTAL trial)に参加されたご家族の皆様へ

重症の先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児治療の臨床試験であるTOTAL(Tracheal Occlusion To Accelerate Lung growth)trialにご参加いただきありがとうございました。
この試験は終了し、その結果と内容について専門の科学者グループが評価し、先日国際的な論文に発表されました。

私たちはこの試験にご参加いただいたことを本当に感謝しております。
みなさまのご参加は先天性横隔膜ヘルニアの管理の発展に大きく寄与し、新たな患者さんや今後の研究の大きな助けになると思います。そこで、この試験結果をみなさまにお伝えしたいと思っておりますが、あまり思い出したくないと思っている方にはご迷惑になるのではないかと心配しています。ご自身がお聞きになりたいと思える時期にお伝えすることが可能で、どんなご質問やご意見にもお答えしたいと思っています。

本試験結果についての概略は以下のサイトからご覧になることができます。また詳しい情報をご希望される場合は、国立成育医療研究センターの担当医師にお尋ねください。お時間をいただき詳しくお話したいと思います。

試験結果についてこちら

2021年6月14日

TOTAL trial 主任研究者一同

問い合わせ先
国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター
左合治彦、伊藤裕司(新生児科)、和田誠司(胎児診療科)

胎児先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児鏡下気管閉塞術を臨床で実施することになりました。

重症胎児先天性横隔膜ヘルニア症例は、肺の低形成を合併し予後不良です。
ヨーロッパを中心に日本も参加して、肺の低形成を防ぎ、予後を改善する目的で、胎児鏡下気管閉塞術(FETO)の有効性を確認するランダム化臨床試験が行われれてきました。2020年3月に試験の中間解析でFETOの有効性が示されました。

これを受けて、重症胎児先天性横隔膜ヘルニアに対して、以下の適応を満たす症例に対してFETOを実施することなりました。

FETOの適応は、

  • 単胎の左側の先天性横隔膜ヘルニア
  • 妊娠27週0日~29週6日
  • O/E LHR<25%

の高度肺低形成と推定される場合です。

現在、日本では国立成育医療研究センターで実施しています。

胎児先天性横隔膜ヘルニアに対する胎児鏡下気管閉塞術のランダム化比較臨床試験を開始しました。(症例募集終了)

重症胎児先天性横隔膜ヘルニア症例は、肺の低形成を合併し予後不良です。
ヨーロッパを中心に、肺の低形成を防ぎ、予後を改善する目的で、胎児鏡下気管閉塞術(FETO)の有効性を確認するランダム化臨床研究が行われています。
平成30年より重症例に対して、我が国でも、ランダム化臨床研究に参加してFETOを行います。現在、症例登録中です。ご検討の方は、国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 胎児診療科 和田誠司(電話番号:03-3416-0181)までご相談ください。さらに詳細な情報に関しては、ホームページ内の臨床試験リスト(準備中)をご参照ください。

具体的な手順としては、以下の通りです。
高度肺低形成を伴う孤発性左先天性横隔膜ヘルニア胎児:妊娠29週5日まで、 O/E LHR 25%未満

  1. FETOセンターにて確定診断後、ランダム化を行う。
  2. FETO群に割り付けられた場合は27週0日〜29週6日でFETOを施行
  3. 34週0日~34週6日でバルーン除去術の施行
  4. 出生後、標準化された積極的治療を施行